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Dr.タコの外来小咄 (270号)

最近は想定外の場所で、地震や台風の被害が起きています。この経験をムダにしないためにも、わが国は防災の最先端として、世界に範を示す役割かなとも感じます。紛争地でも敵地?でも天災はおこる可能性はあり、そのとき助け合うという道があると良いですね。

心の準備

「今日は健診に来たんですけど、しばらく検査してないから胃カメラもしてみたら、と看護婦さんがいうので、やってもらえますか?」
「いいですよ、喜んで!」(検査終了後)
「今回は心の準備なしに来たんですけど、割に楽に飲めました」
「そうでしょう、心の準備といったって何かを用意できるわけでもない、あれこれ考えて心配で夜も眠れなくなるのが落ちで、かえってぶっつけ本番のほうが無抵抗で楽だったりするんですよ」
「そうかもしれません」
ビギナーズ・ラックというやつで、初心忘るべからずですな


エネルギー注入

「最近眠れないので睡眠薬いただこうと思って」
「何か心配事でもあるんですか?」
「ええ、お隣さんがホント嫌な人で、露骨に嫌がらせしてくるし、イライラして」
「そうですか」
「聞いてくださいよ、こないだなんか(数分間)ひどいでしょう?」
「そのヒトが本当にそのつもりなのか実際わからないじゃないですか」
「そんなことないです、ひどく性格悪いんです、たとえば(数分間)」
「その嫌な人にあなたの貴重な時間と平和を奪われるのは悔しくないですか?」
「ええ、だからどうやったら仕返しできるかと思って悶々として・・・」
「重症ですな」そのヒトが強大なパワーを持ってるんじゃなく、与えてるのは実は自分だということに気が付きましょう、でないとその人が土下座したとしても、新しい嫌な人が出てくる

外来の七不思議

無意識に反応してしまうクセがあるようです
「ハイ胸の音を聞きますよ」とシャツをまくると、バンザイしてしまう
「今度は背中の音を聞きますよ」というと前かがみに丸くなってしまう
「ノドを見ますからアーと声を出して」「・・・」と歌を忘れたカナリアになる
「ノドを見ますから大きく口を開けて」でなぜか両目も見開いて天井を見る
「血圧測ります」「これ取らなくていいですか」と毎回腕時計を外そうとする
番外編:大豆くらいの真っ黒なへそのごまを大事に育てている(女性に多い!)

人生オリンピック

「おばあちゃん足がむくんでるので、調べてもらおうと思って来ました」
「これぐらいのむくみはそんなにひどくないけどなあ、本人が来るって?」
「いいえ」
「痛いとかの訴えは?」「ないですね」
「ヘルパーさんがこれ病院に行って調べたほうがいいわよ、でしょう?」
「じつはそうです」
「以前、血圧が高いけど薬飲みたくないってやめた方ですよ。この程度ではむくみを取る薬はいらないし、出しても飲まないでしょうね。94歳になって、歩けるし喋れるし普通に食べられる。この時点で金メダルですけどね」
人生というオリンピックではまさに「参加することに意義がある」

転載:月刊東洋療法 270号
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会

Dr.タコ  昭和40年生まれ、慶應義塾大学医学部卒。田んぼに囲まれたふるさとで診療する熱き内科医。

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