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Dr.タコの外来小咄 (277号)

某国の大統領が何とかさんだけに誰がババを引くんだろうという切迫した状況のようです。うちの待合室に張っているステッカー「Most of the things you worry about never happen(あなたが心配していることのほとんどは決して起こらない)」小咄を読んでいる間だけでも忘れてみては?

朝ドラは欠かさない

「前回もそうでしたが、クスリ10日分くらい切れてませんか?」
「ええ、まあ」
「飲み忘れが多いようですね」
「でも、忙しくてついね」
「お忙しい?ですか、ちなみに今話題の朝の連続テレビドラマはご覧になってますか?」
「はいもちろん。すごくハマッて毎朝欠かさず見てます・・・あっ」
「おわかりですよね15分のテレビは見られるけど、1分もあれば飲める薬は飲む時間がないと」
「ハハハ」
「忙しいというのは、時間がないんじゃなくて、心に余裕がないんです」
忙しいを言い訳にする人にありがちなパターンですね

○○こわい

「私はある時検査でリウマチ反応が陽性だって言われて、心配になって隣町のリウマチ専門病院に行って全部検査してもらったんです」
「はあ」
「そしたら異常ないから大丈夫だと言われまして」
「よかったですね」
「いえリウマチになったら心配なので、リウマチ友の会にも入ろうかと思いまして」
「ハア!?リウマチじゃないんですよ、症状もないんでしょう」
「ええ、そうです。でも、リウマチになったら大変だから」
「あのう、リウマチ反応は正常女性でもたまに陽性にでます。それに振り回されても仕方ない。ちなみに今血圧は190の95ありますが、こっちは怖くないんでしょうか?」
「あら・・・」
あなたはリウマチじゃないけど「リウマチ怖い病」ですよ!

光陰矢のごとし

「はやいなー、もう一年たっちゃったよ。年とともに時間が短くなるってホントだね」
「でも、どうしてだと思う?」
「そりゃ、いろいろ仕事ややることが増えてこなしてると一日が終わっちゃうとか」
「まあ、それもあるかもしれないけどね『当たり前』が増えるせいじゃないかな?」
「あたりまえ?」
「小さい頃は砂場で一日遊んでも飽きないけど、今なら、汚れるよ、バラだね、雲でしょ、うんぬん」
「まあ、日常些細なことに対する感動がないと言うことか、でも、仕方ないだろう」
「目の前には同じものがあるのに有り難みが減るのは、余計な知識と習慣のせい。僕は毎日‘いま生まれた’って思うことにしてる」
「おやまあ、ずいぶん老けた赤ん坊だこと」

浄穢不二

「おっと、落としちゃったけど、3秒ルールで大丈夫、パクッ!」
「汚いだろう落としたのを食べるなんて」
「えっ、大丈夫だよ」
「だって、土やそのへんのバイ菌がついてるんだぜ」
「きみ、浄穢不二って知ってるか?」
「なんだそれ?」
「例えば分子や原子のレベルで考えたら物質にキレイ汚いってあるか」
「はっ?」
「ご馳走も、残りを捨てたとたんゴミになる、吐いたら吐物になる、腸を経過したら汚物になる、どこで入れ替わるんだ?結局、ニンゲン様の思いこみじゃないか」
「でもなあ」
「すべては、コインの表裏さ。してみれば、病気も健康も、結局は違わないことになる」
「おまえいい加減医者やめないか?」

転載:月刊東洋療法 277号
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会

Dr.タコ  昭和40年生まれ、慶應義塾大学医学部卒。田んぼに囲まれたふるさとで診療する熱き内科医。

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