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Dr.タコの外来小咄 (280号)

今年も日本のあちこちで地震や大雨洪水などの災害が発生しています。いつ地元で起こるだろうとびくびくしている方も多いのではないでしょうか。「天災は忘れた頃にやってくる」という通り、日頃から備えを万全にして、お互い助け合って苦境を乗り越えていきたいものですね。

 

かみ合わない会話

「あだまいでくて(頭痛くて)、かぜひいだす」
「どんなぐあいですか?」
「ずーとまえからこの左脇がいでくて」
「えっ?それは、前からでしょう」
「かぜだどおもうんだ。あだまいでえし」
「セキとか出るのかな?」
「腰もいだくて、だばってくすりだばいらね。いつもの座薬けれす(でも薬は要らない、いつもの座薬下さい)」
「はあ?」
「くすりのむのやだがら、かぜだばって」
「こたえはもう決まってるんじゃない」
「んだ、かぜだ、どもなんね」
「・・・ホント、どうもなんねえな」
しまいにはこっちの頭が痛くなってきます

昔は良かった

「最近ちょっと太ってきたんじゃないですか?」
「そうなんですよ。なにしろ、食べるものなんでもおいしくてしょうがないんですよ」
「そんな、食べ物が悪いみたいじゃない。限度なく口に入れてるのは自分ですからネ」
昔は「食欲旺盛は健康のしるし」といって喜んでましたが、今は「それは大変ですねえ」というリアクションです
からだは本当にほしがってるんですかね

泣く子も黙る?

ちいさな赤ちゃんを抱えたおかあさん
「この子が夜泣きして眠れないんで、ホントつかれます」
「大変ですよね」
「カゼ気味なんですけど、おっぱいやってるからお薬、飲まない方がいいですよね」
「そうですね。おかあさんが、睡眠薬のんでぐっすりってわけにいかないですからね、いっそ赤ちゃんに飲ませて、眠ってもらえば楽なんでしょうね、冗談ですけど(笑)」
「なるほど、そういう手がありますね」
「まあ、冗談ですよ」
「それいいですね」
「ですから、ジョークですってば(汗;)」
睡眠薬、昨今はやばい使われ方してますからね

からだは答えを知っている

「脂っこいものやお肉食べすぎると、胃がむかむかするんですよ」
(食べ『過ぎ』って自分で原因わかってるじゃないですか)
「草取りで何日も無理したから、からだがしんどくて」
(『無理』って、やっぱり自分で感じてるでしょう)
「かぜがひと月も治らなくて、だるくてしょうがないんです」
「忙しいんですか?」
「ええ、絶対に仕事は休めないんです」「・・・」
もっとからだを信じて、からだの声に耳をすませてみませんか

転載:月刊東洋療法 280号
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会

Dr.タコ  昭和40年生まれ、慶應義塾大学医学部卒。田んぼに囲まれたふるさとで診療する熱き内科医。

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