トップ > お知らせ一覧 > Dr.タコの外来小咄(がいらいこばなし)284号

Dr.タコの外来小咄 (284号)

師走になるとそれでなくてもあわただしい感じですが、昨今の世界状況、異常気象、新奇の病気など、緊張感を高めているようです。じっさい自分の周りはというと平和な日常があるわけで、取り組めるものに一所懸命にしたら、ニュース見るのはほどほどにしましょうね。

 

ものはいいよう

「家で血圧つけてるんですけど、最近下がりすぎで心配です」
「えっ、どれくらいですか」
「昼過ぎに120の70くらいになるんですよ」
「それは別に低すぎないし、正常範囲ですけど」
「そうですか」
「確かにクスリ飲む前に比べれば下がってますけど、正常範囲ですから心配ないですよ」
「下がりすぎ」じゃなく「いい具合に下がってます」ととらえてほしいもの

家族より大事なもの?

一家そろって、おばあちゃんからマゴさんまでセキに悩まされているTさん一家、よくよく訊くとおじいさんがニワトリを10羽ほど飼っているそうで
「おそらくそのフンや羽根やらホコリやらが原因のアレルギーじゃないかなあ」
「でもね、何度言ってもきかないんですよあの人、まったく、ゲホゲホ」
(こんなにつらそうなの見ても何とも思わないんじゃネエ)
「そうですか、じゃあサダメと思ってあきらめますか」
ニワトリがみなさんのいのちトリにならないことを祈ります

正常とは一体

「あのう、私くらいの年だと、血圧はどれくらいあれば正常なんでしょう」
「まあお家で測って上が135下が85以下なら正常範囲ですね」
「じゃあ脈はどれくらいあれば正常なんですか」
「そうですねトシに関係なく50から70といった範囲じゃないですか?気になりますか」
「いえ、たまに80とかになることがあって」
「まあそれくらいなら普通ですし、たまにならいいんじゃないですか」
「じゃあ、脈が多くなったらどうしたら良いんでしょう?」
「そうですね・・・」
心配しないで、からだはそんなにいじらなくてもあるがままで正常ですよ、といいたい

心配するのが医者の仕事

「このあいだまたかぜぎみになったんですけど」
「ええ」
「あんまりせんせいを心配させちゃいけないわと思って、来ませんでしたのよ」
「またあ、冗談でしょう?」
「いえェ、ほんとなのよ」
「まじめに言ってます?」
「そう」
「それくらいじゃあ、シンパイはなさそうですね」
かえって、患者さんの常識がシンパイになりますけど

転載:月刊東洋療法 284号
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会

Dr.タコ  昭和40年生まれ、慶應義塾大学医学部卒。田んぼに囲まれたふるさとで診療する熱き内科医。

PAGETOP