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Dr.タコの外来小咄 (295号)

保育所の健診に行くと、かつては30人もいた子どもが数人で終わって拍子抜けするようになりました。子どものありがたさをしみじみ感じる瞬間です。かたや入所者でいっぱいの老人ホームの回診は増えるばかり。都会に若者が集中するのも結構ですが、なにかしっぺ返しが来ないかちょっと心配なタコです。

 

インフルエンザならいい!?

「学校でインフルエンザが流行っていて、この子も昨日の夜からセキし始めて」
「どれどれ、熱も高いし可能性は高いですね」
「インフルエンザですか?検査してください」
「はい、いいですよ」
「この子今まで皆勤賞なので・・・インフルエンザだったら病欠扱いになるんですよ」
「そうですか、でも普通のカゼならダメというのもずいぶんと厳しいですなあ」
インフルエンザだけ特別扱いです、マスコミも不安をあおりすぎかなあ

わからないじゃだめですか?

「おかげさまでこの子、熱は下がったんですが、セキがまだ少し出ます」
「よかったね、もう少しクスリ出しますか」
「ええ、それと学校から『インフルエンザですか?』ってきかれたんですけど、どうでしょう」
「検査してないから何ともいえないけど、軽いから違うんじゃないかなあ」
「検査お願いできますか」
「良くなってるのに検査というのもヘンですけど」
「でも、学校になんと言ったら・・」
「わかりません、じゃだめ?」「え”~~」
迅速検査も特効薬も、なにもなかった時代が懐かしい

その場で解決してね

「僕は●●病院の泌尿器科にかかってて、この間年に一回の検査をしたんだけど、超音波をやらなかったんですよ」「はあ」
「いつもはやるんだけど、それはなぜでしょうか?」
「・・・主治医にその場で聞かなかったんですか」
「う~ん、まあいいかなってかんじでした」
「病気のことも、検査内容も経過も知らない私に、わかるはずがないでしょう。まあ、ご心配ならうちでも超音波はできますからやりましょうか」
「そうしてください」
あとになっていろいろ考えて、不安になるんでしょうね

開業医も高齢化

「最近、診療所がどんどん閉業してるようだけど」
「そうだね、以外と知られていないけど開業医は高齢化が進んでいるんだよ」
「そうなの」
「うん、一般診療科の医院・クリニックの医者の4人に1人が70才以上だという報告もある。開業医の平均年齢は58才。勤務医の平均年齢は約42才だから16才も違う」
「まあある程度の期間勤務医をやったあとで開業するからね」
「定年はないけど68才くらいでやめたいという医者が多いようだから、あと10年もすれば診療所の医者が急減する可能性があるってことだよ」
「どうなるんだろうね」
「ボクの理屈で行くと人口も病気も減るからバランスは大丈夫」「医者が言うことか」

転載:月刊東洋療法 295号
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会

Dr.タコ  昭和40年生まれ、慶應義塾大学医学部卒。田んぼに囲まれたふるさとで診療する熱き内科医。

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