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Dr.タコの外来小咄 (328号)

大谷選手がメジャーで大活躍する姿、特にその笑顔を目にすると、国内外共に課題は山積し、様々な対策も必要ですが、メンタル面での皆様の活力という点から考えれば、自粛を強いられている各種スポーツや演劇音楽活動なども本当に大事だなと感じます(あくまで五輪開催前の個人の見解です)。

 

掛け捨て保険じゃないので

「やはり血圧下がりませんから薬を飲んだほうがいいですね」
「そうですか、わかりました」
「保険に入ると思ってください」
「保険ですか?」
「皆さん火災保険に入っていると思いますが、残念ながら入っても火事にならないわけではありません」
「そりゃそうです」
「でもこの保険(降圧薬を飲む)は入っただけ将来の脳梗塞や心筋梗塞のリスクが確実に下がります」
「なるほど」
なので掛け捨てではないのですよ!

スーパーじゃないので

「朝からめまいがして、ぐるぐるフラフラします」
「つらそうですね、頭痛や吐き気、耳鳴りはありますか?」
「それはないです、けど胸から背中にかけて痛いんです」
「胸が痛い?それも昨日からですか」
「いやこれはだいぶ前から時々あるんですけど、あと・・・」
「あのう、ないとはいいませんが、今一番大変なところから片付けましょう。でないと、私も記憶メモリーがチビットしかないので大事なところを忘れそうです」
「はあ・・・」
スーパーのレジみたく読み取り機でピッピッと解決はできません

コンビニじゃないので

「こっちに越してきたんだけどさ、今までもらってたこの薬、出してくれないかな?」
4種類の空になったシートを並べた新患の男性
「睡眠薬といわゆる安定剤ですね?眠れないんですか」
「夜勤するんでさ、昼間寝られなくて飲んでたんだ」
「ちなみに紹介状とかは」「もらってない」
「旅先で薬が切れたといって1-2週間お出しすることはありますが、これからずっとこちらに住むわけですよね」
「そうだね」
「こういったお薬はやはりメンタルクリニックでもらうようにしてください、症状や年齢に応じてキチンと管理すべき薬ですから。百歩譲って、受診までの2週間分くらい出しましょうか」
「2ヶ月分出してくれよ」
「それは無理です、コンビニみたく好きに買うわけにはいきません」
こいつおかしいよと言いながら何も払わず居なくなりました

大層なことじゃないので

「前回の採血ですが糖尿の数値は上がってますね」
「すごく気をつけていたつもりなんですけどね」
「短期的にはいわゆる糖質制限は血糖を下げます」
「ええ、ご飯なんかいまは茶碗に半分くらいですもん」
「よく車輪の両輪といいますが、あとは運動ですね、ジョギングしてとは言いませんが、屋内でストレッチしたり、筋トレしたり」
「確かに運動はぜんぜんしてませんね」
「運動・体操といって構えてやるのではなく、例えば窓拭きや掃除も意識してすれば筋トレになります」
タコも「あのデブ医者に言われたくない」と言われないように運動してるのかも

転載:月刊東洋療法 328号
公益社団法人 全日本鍼灸マッサージ師会

Dr.タコ  昭和40年生まれ、慶應義塾大学医学部卒。田んぼに囲まれたふるさとで診療する熱き内科医。

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