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医者いらず健康長寿処方箋(88)

健康科学研究所所長・大阪市立大学医学部名誉教授 井上正康


 井上正康先生は、癌や生活習慣病を「活性酸素」やエネルギー代謝の観点と、地球や生命の歴史という大きな視野で研究されている国際的研究者です。現在、多くの府県師会主催の公開講座で講演され大好評を博しています。ぜひ貴師会でも!
ご連絡はURLより。 http://www.inouemasayasu.net

【新型コロナの人災被害と医療崩壊】

 新型コロナがパンデミックとなり1年以上が経過した。これまでの世界の被害状況を科学的に俯瞰視してみると、EUや南半球ではスペイン風邪の数百分の1程度の被害であったが、国境封鎖や厳しいロックダウンを早々と行った国ほど深刻な被害を受けた事が判明した。一方、2020年3月ギリギリまで中国人と世界一の3密状態であった日本では、重症者や死者は驚くほど少なく、逆に超過死亡数が世界一低下したという驚愕の事実が明らかになった。昨年の夏頃までは未知の部分が多かった新型コロナも、最先端の分子病態学的解析により相当部分が“既知のウイルス”となり、新興感染症だった時代は終りつつある。新型コロナは免疫力が低下する冬季に低温低湿で活性化する風邪のウイルスである事、その感染受容体が血圧制御に関与する血管壁細胞のACE2であり、この受容体が最も多い腸組織に感染して便に排泄される事も昨年の早い時期に解明されている。しかも、重症化した大半が免疫力の低下した既往歴のある高齢者に限られ、若者や子供及び元気な高齢者の被害は極めて少ない事、及び春~秋には大半が症状の無い無症候性感染で気が付かずに経過する事も判明している。北欧での大規模比較試験で新型コロナにはマスクが無効であることも証明されている。日本では富岳の呼気映像が国民や専門家を震え上がらせてマスクヒステリーを暴走させ、尾身会長が“マスクを着けてご飯を食べましょう!”などと素人でも失笑する様な提言で政府を迷走させている。北京空港では客を別室に誘導して肛門スワブでPCR検査を強行している。新型コロナが誕生した国では感染症対策も遥かに先に進んでいるのである。マスクはお尻に着けなければ効果がないのである。
 今回のウイルスは新型と呼ばれる様に、コロナウイルスには旧型も存在する。1889年に大流行して約100万人が死亡した旧型コロナがそれである。この旧型コロナも3年程で自然に鎮火して四種類の季節風邪コロナとして東アジアや日本に土着化している。我々が子供の頃から冬に罹ってきた風邪の15~30%が土着コロナによるものである。その30年後にパンデミックとなったスペイン風邪では約1億人が死亡したが、この場合も3年程で自然に弱毒化して収束した。今回の新型コロナでも第1波では欧米で多くの犠牲者が出たが、日本ではウイルスの実害は極めて少なかった。これは土着コロナによる毎年の免疫軍事訓練に加え、3月ギリギリまで大量の中国人旅行客と共に入国した新型弱毒株に国民が気が付かない内に感染して集団免疫力が強化(ブースター効果)され、コロナウイルスを中和する“交差免疫力”と“集団免疫力”で強毒株が排除されたからである。
 その様相は毎年のインフルエンザ定点観測データーで詳しく解析することができる。突然変異により感染力が約6倍増強した新型コロナに対して強く反応した自然免疫がインターフェロンや活性酸素を産生してインフルエンザを排除したのである。昨年はこの“ウイルス干渉”のお陰で世界中のインフルエンザが絶滅状態になった。この事実は人類の大半が新型コロナに既に感染して集団免疫力を確立していることを意味する。“パンデミック”とはその様な事が起こる現象なのである。事実、新型コロナによる今年の実害は日本も世界も昨年より大きく減少しつつある。感染を繰り返す度に相対的に弱毒化していくのがウイルス感染の基本なのである。
 今回は新型コロナの診断にPCR検査を誤用した事で世界的に人災を深刻化させた。PCR検査は微量のRNA断片を超高感度で検出する方法であり、条件が安定した実験室で適切に用いると強力な武器となる。しかし、突然変異の激しいRNAウイルスの臨床診断に用いると感染力や毒性と無縁の偽陽性者を大量に増産する。PCRの発明者でノーベル賞受賞者のキャリーマリス博士は“PCRをウイルス診断に用いてはならない”との遺言を残してパンデミックの直前に謎の死を遂げている。事実、今回はPCRの不適切な誤用により世界的な混乱を招き、特に非常識に高い増幅回数で検出している英国やフランス、及びウイルスの実害が世界一少ない日本などで人災を深刻化させ続けている。政府や専門家は“八割減・三密回避・飲食業界の自粛時短強制”を念仏のように唱えているが、これらは新型コロナに全て無効であることが証明されている。この政策は“同一時期に同一場所で人の接触を抑制する人口密度低下対策”であるが、新型コロナはこれらを無視して“PCR検査で可視化された波”を粛々と繰り返している。“パンデミック”とは、“世界中の人々の生活空間に『トロイの木馬』のように病原体が広く深く浸潤している状態”である。新型コロナは約2週間に1回の割合で変異し続けるRNAウイルスであり、感染力の強い変異株が誕生する度に“PCR陽性波”として可視化される。東京や大阪で“変異株が出た!”と騒いでるが、今では世界中に1万種類以上もの変異株が誕生して人々の間に広く浸透している。幸いな事にこれまでは強毒化した変異株は生まれていないが、メディアが煽った恐怖心が“コロナ脳”と呼ばれる一億総ヒステリー病態を誘発して国難を深刻化させている。その主因が“PCR検査と指定感染症2類の誤用”である。国が正気を取り戻して両者を止めない限り、コロナ禍の人災被害は永遠に続くことになる。
 長引く自粛の強要やマスク生活で疲労困憊した国民は、唯一の救いをワクチンに求める様に誘導されつつある。コロナウイルスに対する抗体の血中半減期は約36日と極めて短い為、風邪に有効なワクチンや特効薬はない。しかし、一度経験したコロナ免疫は体内に記憶されるので、“風邪には何度も罹るが、数日寝れば大半が治る”のである。この1年間で世界中に新型コロナに対する集団免疫が確立されつつあり、そのトップランナーの日本人にはワクチンは不要である。しかし、PCR検査で“偽陽性波”を可視化して脅し続ければワクチンは売れ続ける。ワクチンの製薬企業はこの事実を熟知しており、パンデミックの恐怖心を追い風に破竹の勢いは止まらない。
 何億人もの健常者に接種するワクチンでは安全性試験に何年もかかるが、今回はパンでミックとインフォデミックで恐怖心が煽られ、ワクチンの安全性を確認することなく人類初の大量人体実験が世界的規模で進んでいる。致死率10%のSARSが発症した際にもワクチン開発が試みられたが、“抗体依存性感染増強(ADE)”と呼ばれる重篤な副作用のサイトカインストームで死亡率が増加することが判明し、以後18年間もワクチン開発が凍結されてきた。ファイザー社の動物実験ではワクチンを接種された猫が2年以内に全例死亡した事も判明している。実は、SARSのみならず、MERS、AIDS、エボラ、C型肝炎などのRNAウイルスではADEの為に未だに安全なワクチンが開発されていない。新型コロナはSARSウイルスと遺伝的に酷似しており、ADEが起こる可能性が強く懸念されているが、国も専門家もこの事実を公表せずに国民にワクチンを接種し続けている。
 これまでの古典的ワクチンと異なり、今回は人類初の遺伝子ワクチンであり、人体への長期的影響は不明である。世界的なワクチン争奪戦が起こることを予測した安倍前首相は、“薬害が生じたら日本政府が製薬企業を補償する”との鴨ネギ的条件でアストラゼネカ社から優先的使用権を獲得した。しかし、海外で接種が始まったアストラゼネカ社やJonson&Jonson社のワクチンで血栓症が多発することが判明し、北欧の国々を中心に接種が中止されつつある。この為に行き場を失ったアストラゼネカ社の8,000万人分のワクチンが日本へ振り分けられる可能性が高まっている。国や製薬会社は動物試験の結果も含めてワクチンの真の安全性を説明する義務がある。今回はワクチンヒステリーにより医学常識では考えられない不条理が暴走し続けており、そのツケを国民が払わされる事になる。パンデミックと同時に敵前逃亡して未だに自粛を続けている日本の医学界や専門家集団は、新型コロナやワクチンの問題を公の場で科学的に議論する事さえせず、火中の栗を拾う気配は何処にも見られない。これは日本医学界や専門医の存在意義を無いに等しくしており、現代医学の歴史的敗北である。非科学的な日本医師会長が“医療崩壊”と叫んで国政を暴走させているが、この様な日本医学界の危機的状況こそが“内なる医療崩壊”そのものである。

転載:月刊東洋療法325号
公益社団法人全日本鍼灸マッサージ師会

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